Benny'sDialy
イラスト

Posted on October 23,2015

Peter Barakan’s LIVE MAGIC 2015

昨年も紹介した、旧知の友人=ピーター・バラカン氏が主宰するライブ・ミュージック・イベント
今年は、今週末という事で、いよいよ迫って来ました。
pb2015-logo-orange-midium

http://livemagic.jp

今年も、世界各地の滅多に見られないアーティストが一同に会して、2日間にわたってパフォーマンスを披露してくれます。今から楽しみですね

今年も、ピーター氏の依頼で「Tシャツ」のイラスト&デザインを担当させていただきました。
なんと、調子に乗って色々とプレゼンテーションした結果。8種類が発売です。
tee-shirts

T_WorldMusic見本
今年は、各国から様々な楽器を演奏する人たちがやってきます。
音楽は文化と無縁には発展しない。楽器は文化の一端の現われ。という拙のコンセプトにピーターが耳を傾けてくれて、このデザインが実現しました。
中心下にステールパン、上は左端から、アイヌのトンコリ、アイリッシュのイーリアン・パイプ、モンゴルの馬頭琴、そしてサラ・ジャロスの特徴的な6弦オープンバック・バンジョーです。それぞれの音楽が拡がっていくようにデザインしてみました。

T_SteelPan見本
ステールパンの概念を変えてしまったJONATHAN SCALES FOURCHESTRAがやってきます。
というわけで、ステールパンにフォーカスしたタイプ。
二つのパンが共鳴して拡がる様をデザインに反映してます。

T_MadHatter見本
ピーターを主役に据えて、サー・ジョン・テニエル風味で、現代のメッセージを伝えることにしました。
絵が好評で、カラー版がステッカー、プログラム裏などにも採用されています。詳細説明はそちらで。。。

T_Microphone見本
ブロードキャスターの肩書でDJにこだわるピーター氏。というわけで皆に声を伝えるための入口=マイクロホンをメインに据え、声が拡がっていくさまを表現してみました。マイクはもちろんRCAの77A。幾多の録音、放送に使われて来た名機です。そのデザインの格好良さも相まって、拙の憧れの的でした。公開録音やTV放送が始まってから、王冠のように放送局のコール・コードを付けるようになりました。そこで、今回のイベントを放送局に模してPBLMと入れてます。
T_Microphoneグレー見本02
マイクロホン版のみ、霜降りグレーもあるようです。

T_Radio見本
音の入口=マイクロホンがあれば、音の出口=ラジオです。いうまでもなく音楽や世界の情報が拡がるためのキー・アイテム。
東通工=SONYのトランジスタ・ラジオをモチーフに選びました。それまでの大きな真空管ラジオが家具調度品の一環として家族単位で楽しまれていましたが、戸外にも持ち出せ、個人的に楽しめるようになったエポック・メイキングな製品でした。(今ならネットになってしまうのかも知れませんが)

T_Everybody try to be nice_JG見本
これは西海岸の導師=グルと言われたJG氏の言葉。ピーター氏の強いリクエストで作ることになりました。
現代の、様々なフリクションや高圧的なポリティックを考えるとき、大事なメッセージだと思います。
JGの書体に、彼を想起させるデザインを取り入れてあります。(わかるかな?)

T_PowerToPeaceful_01見本
こちらもピーター氏の発案。
元々は MICHAEL FRANTI & SPEARHEADのマイケル・フランティの言葉ですが、いいメッセージなので半ば慣用句化しているようです。
この言葉をスローガンにした欧米のデザインは拳を強調したものが多いのですが(たぶんPOWERの象徴なんですね)、拙の受けたイメージ=優しい力を平和につなげる。というコンセプトで描いてみました。拳ではなく、平和の月桂樹を持つ手。それも次世代をになう赤ちゃんの手にしました。What A Wonderful Worldでも次世代の担い手に思いを託していますからね。更に、45rpmシングル=ドーナツ盤をイメージさせるサークルで音楽とのつながりも表してみましたが・・・。
今の日本を考えると、非常に深いメッセージだと思います。

T_PowerToPeaceful_Dove見本
上のメッセージを、敬愛するベン・シャーンを思いながら描いたら、こんな感じになりました。ハトが加えている葉が「音符」なのがミソ。

Tシャツは以上、紹介した8種類+1なのですが、ピーターのマッドハッター版がなんと↓
PBAlice_Sticker
カラー・ステッカーとして「来場者特典」で配布されるようです。
テニエルのアリスの絵は、往年のCHARISMA LABEL に流用されていた事でも有名ですね。
拙の原点のひとつでありますが、色々とネタを仕込んだら結構面白く仕上がりました。
DJを標榜するピーター氏をメディスン・ショーの口上屋風にして、ビクトローラ蓄音機を披露しているところ。
ビクトローラはビクトリアン期からエドワーディアン期に大流行し、楽曲の普及に大きな貢献をしました。(なんと電気蓄音機ではなく手巻きハンドル式です)つまり、新しい伝達メディアだったんですね。
聴衆たちは、それぞれ生音楽の演奏者。スライド・ギター、キーボード、そしてカエルのスティール・パン。アリス風のビクトリアン少女には20世紀初頭大流行したマンドリン・オーケストラの3ポイント・モデルを持たせてました。
キノコに鎮座する芋虫。アリスでは行く方向を示す重要な役割ですが、こちらも西海岸の導師風にしてみました。原作では阿片の水パイプをふかしているわけで、この辺もピッタリですね。そこで、この人の周りだけ「紫の煙=パープル・ヘイズ」が立ち込めております。

さて、いよいよ開催は24日&25日です。ご興味ある向きは、ぜひ足をお運びあれ。
音楽だけでなく、食べ物や映像など、いずれもピーター氏のコンセプトに沿ったものがチョイスされたイベントです。

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伊藤あしゅら紅丸 Ashura Benimaru Itoh「Benny's Arcade」