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Posted on September 23,2014

芹沢銈介の世界展@日本橋高島屋

民藝の巨匠「芹沢銈介」の生誕120年記念の展覧会。
明日で、展示が終了してしまうというので、慌てて行って来ました。
(デパートで開催される展示は会期が短いものが多いので、油断できません)
言うまでもなく、型絵染めの人間国宝にして、柳宗悦師の民藝運動に共鳴し、
多彩な創作活動をされた巨匠です。
沖縄はもとより、世界のトライバル・アートも(当時としては考えられないくらい)貪欲に吸収されて、アウトプットされていました。拙が敬愛して止まないデザイナーでもあります。
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地下鉄日本橋駅の柱
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デパートの催し故、併設開催の即売会。こちらも楽しみ。
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今回は、日本4箇所の芹沢銈介ゆかりの美術館から作品を貸与されての開催。
代表作は元より、染に使用した型紙や、コレクションしていた世界各地のアートも揃っていました。
今まで他の美術館で接した作品も多かったのですが、改めて見直してもやはり素晴らしい作品群です。
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切り抜かれた型紙でしつらえた灯り行灯。文字の奔放にして視認性抜群のデザインとエッジのシャープさが冴えています。
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当時刊行された「工藝」の装丁。
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これも、灯りを仕込まれた型紙。これを使って染付された屏風がこちら↓
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沖縄紅型のエッセンスを採り入れた事により、色調が明るくなりモダンになった事が伺えます。
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パターン化された反復デザインによる「鯛」海外でも評価の高い作品です。

師に影響を与えた日本や世界からの収蔵品もありまして・・・
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19世紀の日本製。オドロキです。ドット絵です。シンボライズによる省略に秀でた日本美術の面目躍如です。
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コンゴの祭りのかぶりものや、エチオピアの彫刻など。もちろんアメリカン・ネイティブのカチーナなどもありました。
トライバル・アートのリアリティを持ったディフォルメ技法は素晴らしいですね。

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開場隣の催事場での民藝展。用の美を問う「民藝」の精神からすれば、こうして一般の人たちが販売・購入出来る事が大事ですね。その点ではデパートでの開催は正解でしょう。(壺を買いました)
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拙の家でも愛用している毎年出されている「芹沢銈介カレンダー」
芹沢銈介師の弟子筋の方が残されたモノを材料に毎年デザインを更新されているそうです。
2015年度版も買わなくちゃ。

コメント(1)

  1. benimaru :
    October 03,2014 Fri 23:23

    追記でございます。
    日本橋高島屋のあとは、各地の高島屋を巡回するようで、現在は横浜高島屋で開催中。来年になると京都・大阪の高島屋での開催だそうです。
    関西方面の方は、ぜひご覧になってください。

    京都店
    ■2015年1月7日(水)→19日(月)
    ■京都高島屋7階グランドホール
    ご入場時間=午前10時〜午後7時30分(8時閉場)。
    最終日は午後4時30分まで(5時閉場)。

    大阪店
    ■2015年1月21日(水)→2月2日(月)
    ■大阪高島屋7階グランドホール
    ご入場時間=午前10時〜午後7時30分(8時閉場)。
    最終日は午後4時30分まで(5時閉場)。

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